https://www.capcom.co.jp/RE2022/ (10/18更新:公式が講演動画を公開済み。上記リンクから視聴可能)

今日はCapcomが主催するRE:2022公開セミナーに参加した。主に社内ゲームエンジン「RE Engine」を中心に、社内のゲーム制作フローを紹介するイベントだ。内容の多くは最新作『バイオハザード ヴィレッジ』と『モンスターハンター ライズ』を例に取り上げていた。会場では技術説明のポスターや講演のほか、最大の目玉として外部非公開のRE Engineを実際に操作できた。
内容が多いため詳細は省き、特に印象に残った点をまとめる:
- 没入感を極限まで高めるため、『バイオハザード ヴィレッジ』のカットシーンはハリウッド規格のモーションキャプチャーを採用。端役も含めすべての演者がプロの俳優で、シーン単位で現場収録し、最後に後制作で仕上げている。
- ホラーゲームの移動モーションに破綻が出ないよう、『バイオハザード ヴィレッジ』はUbisoft開発のMotion Matching技術を活用。動作のデータベースを構築し、移動経路に最適なモーションを自動検索することで、安定性と多様性を両立しつつ手動調整コストを削減している。
- 『バイオハザード』と『モンスターハンター』は特性も制作フローも全く異なるが、RE Engineは開発フローに依存しない設計のため、まったく異なるジャンルの開発に完璧に対応できる。
- RE Engineのエフェクト開発もプロジェクト横断で利用可能。講演では『モンスターハンター ライズ』の雷狼竜を例に、雷虫が雷狼竜に吸収されるエフェクトをテンプレート化し、同じ効果を他プロジェクトに流用できることが紹介された。
- 『モンスターハンター』のミニマップは地形・高度・障害物などの情報をもとにシステムが自動生成するため、手動作業は最小限に抑えられている。
- エンジンとHansoftの連携により、バグの報告と追跡が容易になっている。問題発見時の報告にはゲーム内情報が自動でテキスト化されて送信されるため、調査の手間が大幅に省ける。特定の条件でバグを自動報告するシステムも設定可能だ。
- 「シーンメモ」というツールが存在する。ゲームマップ内の任意の場所に誰でもメモを貼れる機能で、問題報告や感想の共有に使われる。特定の場所に関する問題報告の際、撮影・録画の手間を省ける。
- 「DIP」と呼ばれるフラグ管理ツールが存在する。キャラクター無敵・移動速度アップなどテスト用の便利機能を素早く切り替えられ、テスト中に自由に変更できる。
RE Engineの強力さは業界内ではよく知られているが、個人的にUnreal Engineなどを使った経験と比べても、機能面で成熟した商業エンジンにまったく引けを取らない印象だった。実際に触れる機会を得られたのは非常に貴重な体験だ。講演は動画の再生形式で行われたが、資料が後日公開されるかどうかは不明だ(どれも長くはないが)。 また謎だったのが、このイベントは会場の都合で時間帯ごとに入場人数が固定されており、抽選に当選しないと参加できなかったこと。同僚の中には抽選に外れて参加できなかった人もいた……。
以下、会場で撮影した写真:
